はじめに

 InterCity OROPPAS サーバーは、 (財)札幌エレクトロニクスセンターが、ネットワーク上の 仮想都市の実験プロジェクトとして設置しているWorld Wide Webサーバーで、 地域内での情報流通を目的として、1995年8月15日から運用を 始めています。
 1996年10月からは、「ネットワークコミュニティフォーラム’96」が 運営するサーバーのなかにおかれ、OROPPAS運営委員会が管理運営しています。

 コンテンツは、1993年度に、(財)マルチメディアソフト振興協会の補助に より、HTMLで作成した「ハイパー風土記 札幌」をベースにしました。  400人以上もの市民・学生・生徒・画家・写真家の方や、 様々な企業の方に協力を頂き、 お持ちの貴重なコンテンツを、こころよく提供して頂きましたことを、 ここに感謝いたします。  ファイル数で1万5,300、ディスク容量で450MB、ページ数は (おそらく....)4,000ページを越す、 開かれた地域データベースに育っています。  「巨大都市OROPPAS」、「北海道マルチメディア大百科事典」 でしょうか....
 巨大都市は、小学生からお年寄りまでの、地域の力の総結集です。  また、 委託発注ベース な ん か ではなくて、 地域のボランティアたちの総力で作り上げられ、日々拡大し続けています。  この実態は、Webサーバーの歴史上で、特筆されるべき事でしょう。

OROPPASの目指す所は?

 "OROPPAS"は、SAPPOROの逆読みです。  また、「ネットワーク上の開拓使」であり、 原野を開墾し、新しい "建物"を次々と建てていく、 フロンティア・スピリットです。
 また、都市には市民が住み、観光客や移住者が来て、人と人 との基本的な相互作用である"情報交換"があります。  まずは、市民が楽しんで内々で盛り上がるのが第一の目的で、 それを観光客の方が、"外"から見て<も>面白い!と思ってもらえれば、 またそれもよしです。

 札幌の情報を外に送り出す、一方通行の情報提供ではありません。  本当に札幌にある機能とネットワーク上の仮想の機能との、相互作用を 実験したいのです。  この10月に実施するOROPPASシンポジウムとVirtualシンポジウム、 当財団の広報誌/出版物等とネットワーク出版、 実際にある市役所と仮想都市における市役所機能、 地元の新聞社によるマルチメディア新聞、 地方TV局によるインターネット放送局などです。
 このような、異なるメディア間における相互の刺激/補完、 また情報の流通によるPositiveなFeedbackのLoopsを、 OROPPAS町を舞台にして、OROPPAS市民によって試すのです。

 なお、このInterCity OROPPASプロジェクトは、 富士通北海道システムエンジニアリング(株)InfoWebWIDEプロジェクト北海道地域ネットワーク協議会(NORTH)など、 ネットワーク関係各位のご協力を得て実施させて頂いております事を、 ここに感謝いたします。




 昔々、日本にようやく地方国家が成立した頃にすでに、 「出雲の風土記」のように、風土の様々な事柄を記録に とどめておこうという活動がなされていました。
 そして時代を経ること千余年、私たちは、OROPPAS市民プロジェクトを、 現代のデジタルメディア・テクノロジーを駆使し、 そして、その技術によりもたらされるネットワーク社会で、 私たちが新たに創造する世界観やコミュニティー意識とは どういうものかを探る"旅"として、始めているのです。

 かつての風土記は、権力者による領土の情勢把握が目的で 記されました。 しかし、私たちのハイパー風土記は、開かれた グローカル(Globalであり、かつLocal)な社会をめざす 人々によって織り成されていく オペラのような「生きもの」なのです。

 無機質にキーをたたくその指を止めて、眼を閉じて 「俺の心に温泉はあるのか?」と自問する その時に、遠くでかすかに聞こえるあの汽笛こそ......

...君も"おろぱす"をゲットせよ!

テーマCGムービー"Media City" (4メガバイト)
Computer Graphics Design by WALL. Co.

"おろぱす"テーマソング 「北の大地」(700Kバイト)
By Takeshi Nomura


InterCity OROPPAS運営委員会