学校周辺の窒素酸化物濃度測定

1.研究の動機
 今,大気汚染が,世界的な問題になっている。でも,一口に問題と言ってもみんな,ピンとこないと思う。だから,我々発寒中学校科学部はより多くの人に知ってもらいたいと思い実験をした。

2.研究の目的
 今,問題になっている,大気汚染について学校周辺の大気中の窒素酸化物の濃度の違いを調べる。

3.実験の手順
^ 調査する場所の1メートル位の高さのところに,試験管の外蓋をはずし,逆さまにしテープで止める。(逆さまにするのは,ほこりや雨が入らないようにするため。)調査する場所には,物かげを利用する。木につける場合には直射日光をさけて幹の北側に取り付ける。

  

_ そのまま24時間試験管を置いたままにする。
` 24時間たったら,その場ですぐにふたをして試験管を回収する。
a ふたをはずし,試験管の中にNOx試験薬を15滴(約1ml)たらす。(液が入りにくい時は試験管を少しゆらす。)蓋をして,試験薬が中のろ紙に触れるように試験管を軽くふる。
b 15分後,調査薬の色を見て,比色表の色(6段階)と比べ,一番近い色の数字を記録する。(NOx濃度が高いほど,色は濃くなり,濃度が薄いほど色が薄くなる。)終わったら,容器ごと回収する。

4.結果

(数字の単位は,μK/ml)

5.考察
 4の結果から考察すると,草地ではかるよりも,道路ではかったほうが,数値が高いということがわかる。この理由は,次のとおりである。
 今回実験をした草地は,校庭の中でも,極めて木の多いところを選んだ。道路のほうは,校舎の正面の道路を選んだ。そこの道路の交通量は,それ程多いわけではないが,草地の方は,全く交通量が無いので,ここを選んだ。前者のほうは,植物があるため,窒素酸化物濃度が低く。後者のほうは,交通量が多いため,窒素酸化物の濃度が高い。このことが,数値の違いが原因であると考えられる。

6.今後の課題
  1.実験回数を増やす
  2.実験場所を増やす

7.感想
 発中科学部は,初めてこの実験をしたので,最初のうちはとまどいもあった。だが,実験をかさねていくうち段々と興味をもった。また来年もこの実験をやって,大気汚染の程度がどのように変わるかについて,調べてみたいと思った。


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