部屋にはMACが3台,それと並んでMIDI機器。(なぜ3台も? どんな仕事なんだろう?)ますます興味がわいてしまった。所属しているのはコンピュータソフトとハードの両方を開発しているシステムハウスの(株)ビー・ユー・ジーという会社。フレックスプレース制を採用しているため、自宅が仕事場となっている。会社に出勤するのではなく自宅など自由な場所で仕事をし、ISDN回線を用いたネットワークを利用して仕事上のやりとりをする。設楽さんの仕事をひと言で説明するのはちょっと難しい。現在の仕事上の肩書きは「プロジェクトプランナー」。具体的に最近の仕事の内容をきいてみた。ここ1・2年は博物館関係の仕事をしているのだそう。 「どうしてこの博物館が必要なのか」という問いから、設楽さんの仕事は始まる。そこに例えば「子供たちに恐竜の生態を知ってもらうため」という答えが成り立てば、それに向けての企画、設計等をはじめる。コンピュータとはあまり縁がないように思えてしまうのだが、実はマルチメディアと大いに関係がある。博物館などで必要な情報は、新しさを追求する「消費型情報」に対して、「恒久型の情報」と呼ばれる。以前は数字、名前といった文字情報が主だったが、今は音や映像が情報としてどんどん蓄えられる。そこで3台のMACが活躍する。MACを駆使し、データベースからその展示法まで、博物館の全てに関わるのである。 机の上に首の長い恐竜のレプリカが見える。博物館の仕事に使ったのだろうか? 「恐竜と名の付くものは片っ端から買った」のだそう。仕事から「趣味」に昇華してしまったようだ。「好きになった物はとことん好き」な設楽さんである。 |